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11月に入り、二十四節気では立冬、暦の上では冬の始まりです。「そろそろ季節もきつくなる」とラップで唄ったのはglobeのマーク・パンサーでしたが、泌尿器科界隈では寒さがきつくなると悪化するのは頻尿です。真冬より朝夕の冷たい風を感じやすいこの季節の変わり目が、より症状が悪化しやすい印象を受けます。
薄着とタオルケットのままうっかり寝てしまったり、ふらりと入ったスーパーが季節外れに冷房が効き過ぎていたり(なぜか年中寒いスーパーってありますよね)。こういった寒冷刺激によって交感神経が優位となります。これは緊張するとおしっこが近くなるのと同じ原理ですが、交感神経が優位となると全身の筋肉が緊張するので、膀胱の筋肉もこわばって柔軟性が失われてしまいます。また寒冷刺激により末梢血管がきゅっと締まって血管内の血漿量が余剰となり、これを調節するために尿量も増えます。一方で膀胱の出口も同じ交感神経の作用により締まっているので、出したいのに勢いが出ない、出しきれない。という具合でおしっこが近くなります。
急な頻尿といえば、同じく冬にいちご狩りに行ったときを思い出します。いちご狩りを終えて1時間くらいしてから、家族全員が一時的に頻尿になりました。室内にいたので寒くはないし、これは何が起きているのかしらと思って調べてみたら、いちごは特にカリウムの含有量が多い果物で有名とのこと。いちごをばくばく食べた結果、血中のカリウム値が上昇、気づいた腎臓が急いで利尿をかけて解毒してくれたというわけです。尿意は体の変化をいち早く教えてくれているサインだったわけですね。あまりに近いと面倒ではありますが、どうかその尿意、邪険になさいませんように。